狂宴【2】 

啓介とSEXをするのは、いつも自分の部屋だ。
それもベッドの上でばかり。
涼介はもっと色んな場所で、色んな風に乱れる啓介が見たかった。

・・・それは残酷で淫らな欲求だ。


「アニキィ、今日は・・」
邪気のない顔で啓介が自然に部屋に入ってくる。
SEXをする、しないに関わらず、啓介は涼介の部屋が好きなのだ。
正確には、涼介のいる空間・・・なのだろうが。

今日あったことを楽しげに話す啓介に、適当な相づちをうちながら、
今日はどんな風に啓介としようか、と考えている。
そんな男なのだ。高橋涼介という男は。


ふと、啓介が口をつぐむ。
話したいことを話し終えたのと、
いつもその先に待っている行為を期待してのことだ。

普段は、涼介が啓介のいるベッドに来て、
いつのまにか行為が始まるはずなのに、
今日はいつまでたっても近寄りもしない。

そんな時、どうしたらいいのか分からない啓介は、
モジモジしてしまう。


「啓介、したいのか?」
涼介はいつもの口調でさらりと問う。

啓介は目を伏せて恥ずかしそうにうなづく。

そして涼介はさらに問う。


「オレをソノ気にさせてみろ」

「・・・アニキ・・・?」

「・・そしたら、・・してやるぜ?」

前髪を少し横にかき上げて、涼介は挑戦的な目をする。

「・・できねェよ!アニキ・・・!!」
カーッと、赤面して啓介が訴える。

しかし、ここで引き下がる涼介ではない。

「こっちへ来い。啓介。」
椅子に座ったまま涼介が手招きする。
啓介が恐る恐る近寄ると、涼介の正面に跪かせた。

「ココでオレをソノ気にさせてみろ。」
ニッコリと悪魔の微笑みをたたえた涼介に、啓介は逆らえない。
渋々、涼介のベルトに手を伸ばすと、
「啓介、手を使うんじゃない。」
制止の声がかかる。

(じゃあどうしろってンだよ?)
涙目になる啓介に、

「口を使うんだ。」
涼介はこともなげに”命令”する。

「嫌だ・・・アニキ・・」
頭を振ってイヤイヤをする啓介に、涼介は欲情した。

「ア・・・・ニキ・・?」

明らかに形状が変わってきた涼介のソコに、啓介は動揺した。
「啓介、ツライんだ。・・・お前の可愛いその口で、楽にしてくれ・・」

優しい口調で、とんでもないコトをさせようとする涼介に、
(オレが早くアニキを楽にしてやらねェと・・)
啓介は使命感に燃えた。

「アニキ、分かったぜ。」

不器用ながらも何とかベルトをはずし、ズボンと下着から
涼介自身を口に含む。

同じ男だから、初めてでも、どうしたらいいのかよく分かる。
つんとした涼介のニオイが漂う。
涼介が長い指で啓介のこめかみを梳く。

「んむっ・・・は・・っ」
口に含むことで、啓介のソコも立ち上がり、
時折苦しげな息をつく。
淫らな音や吐息が、静かな部屋に響き渡る。

「啓介、もういい」
急いで啓介の口から自身を離すと同時に精をカイホウさせる。
啓介の口元に少し残り、服にも涼介のモノが飛び散り、
何とも扇情的な眺めだ。

呆然としている啓介に、
「啓介、・・イイコだ・・・」
キスの雨を降らせた。

「アニキ・・・ッ!オレ・・・」
あまりもの羞恥に涙がこぼれた。

「今度はオレがしてやるぜ」
涼介は、慣れた手つきで啓介を全裸にすると、
机の上に座らせ、先ほどとは逆の態勢になる。

十分にそそり立っている啓介のソレを、迷うことなく口に含むと、
わざとらしいくらい派手な音とともに愛撫する。

「ヤッ・・・アニ・・・キィ・・」
涙をボロボロこぼしながら歓喜に首を仰け反らせる。

「・・・うっ・・く・・ぅう・」
泣きながら、啓介がイった。

「啓介?まだこれからだろう?」
涼介の笑みに啓介はゾクッとした。

嫌だ、キタナイ、と思う以上に、
得体の知れない怖さと快楽を求めてしまう。

(・・・・アニキとすると、動物になっちまう・・・)

呼吸を整えた啓介に、
「啓介、イイな?」
返事も聞かずに涼介のモノが進入してくる。

長い啓介の足を折り曲げて、
容赦なく涼介の凶器が啓介を貫く。

「ぐっ・・あ・・・!」
苦しさに呻く啓介の顔がたまらなく涼介を刺激する。

啓介のソコにも同時にゆるゆると愛撫を加え、
涼介は、快楽と苦痛がない交ぜになった啓介の表情を楽しむ。

(啓介・・・・お前は最高だ・・)
涼介の方も、普段は見せない悪魔のような色香を漂わせ、
啓介を揺さぶる。


同時に達した後も、楔を埋め込んだまま、 ベッドへ移動すると、涼介は
啓介の額や目尻に優しくキスをした。
すると、枯れるほど流したはずなのに、
啓介の目から再び涙がポロポロと流れ落ちた。

「啓介・・・。どうした?」
いたわられると、余計に泣けてくる。

「・・・ア・・ニキが・・・コワかっ・・た・・・」
何がなにやら分からないまま、啓介が答える。
その様子に再び復活してしまう涼介であった。

「・・・ア・・ニキ・・・?」
恐る恐る啓介が涼介を見上げると同時に突き上げられる。

「あっ!・・ヤメッ・・・ン・」
泣きながらも反応してしまう。

「啓介・・・好きだぜ・・」

涼介の欲望のままに、その後も散々泣かされ続けたことは、
言うまでもない・・・。




END

アニキ鬼畜です・・。
もう完璧に二人のセカイ・・・。(←最後力つきた)
もうダメダメ人間です。私。(泣)
フィクションなので、細かいトコロは気にしない気にしない!


もどる