★BLACK CAT−3 ★                         
                         


ナレ  「BLACK CAT第3話・リンスレット・ウォーカー」 カフェ『ケット・シー』 ドアの開く音 アネット「悪いわね、まだ準備中だよ」 トレイン「そんなカタイ事言うなよ、アネット。もーハラペコなんだ」 アネット「………アンタたちかい」 トレイン「よォっ!久しぶりっ!!」 スヴェン「うぃース」 アネット「…かけなよ、注文はいつものミルクと酒と?」 トレイン「おにぎりが食いてェ!サケおにぎり!!」 アネット「おにぎり?…まったく、うちの店に来てそういう注文をする客はアンタぐらいだよ」 トレイン「へっへーv」 アネット「それにしても久しぶりだねェ。最近は情報を提供してほしいって電話もしてこないから、      ドジって二人共くたばっちまってると思ってたよ」 スヴェン「ふん、そう簡単には死なねぇさ」 トレイン「ドジるのはいつもの事だしな。この一ヶ月でどれくらいエモノを逃したかわかりゃしねェ」 アネット「相変わらずの野良暮らしか…      少し前にクロノスがあんたに接触をかけるって情報が入ってきたから心配してたが、      気にする事もなかったようだね」 トレイン「へえーっさすがはアネットだナ、お見通しか」 アネット「元掃除人(スイーパー)の情報網を甘くみるんじゃないよ。…あんたもつらい立場だよね…      昔の仲間を敵にまわして…生き続ける道を選んじまったんだから…」 トレイン「………」 ナレ   すると、ドアをバン!!!と開けて、1人の女性が息を切らしながら走り込んできた リンス 「はあっはあっ助けて!!」 アネット「ん?」 スヴェン「お?」 トレイン「あ?」 ナレ   その女性は、トレインにはっしと抱きついてきた リンス 「お願い!こわい人達に追われてるの!助けて下さい!!」 トレイン「やだ。」 リンス 「即答!?(ガビン)な…なぜ!?」 トレイン「これからおにぎり食うからだ!」 リンス 「はぁ!?」 ナレ   すると、スヴェンがトレインを行き追いよく蹴飛ばした トレイン「ぶフゥ!!ってーなスヴェン!!」 スヴェン「助けを求める女を無視するとは、貴様それでも男か!」 トレイン「知るか!俺のハラはもう食事モードになってんだよ!」 スヴェン「さァお嬢さん、俺はあそこの食バカとは違います。事情を話してくれませんか?(自称「紳士」)」 リンス 「は…はぁ」 スヴェン「……」 リンス 「あ…あの」 不良1 「どこ行ったあの女ァ!この店に入ったぞ!!」 不良2 「…へへへ…俺達から逃げられると思ってんのか…」 トレイン「…なんだァ?あいつら…」 リンス 「わ…わからないです、道を歩いてたら突然囲まれて…どうしよう…せっかく逃げてきたのに…このままじゃ…」 トレイン「……やーれやれ…アネット!うるせェゴミを掃除してくっから、      おにぎりちゃんと作っといてくれよな」 アネット「……いいけど、店の前で人死にはゴメンだよ」 トレイン「心配すんな!俺は死なねェ」 アネット「あんたの心配じゃないよ」 リンス 「………」 店外 不良1 「お!誰かでてきたぜ」 トレイン「…ぃよう!てめェらが何モンか知らねーが…店の前で騒ぐと営業のジャマだぜ」 リンス 「あの人…1人でどうする気なんですか!?四人相手じゃ殺されるわ!」 スヴェン「……心配すんな。何だかんだ言っても、女を見捨てるような事はしねェ男だ」 トレイン「さあ!おとなしくどっか消えな、顔が変わるくらいぶちのめされたいなら、別だがよ」 不良2 「へ……バカなヤロウだ…俺たちゃ地元最強のチーム「アイアン・メイデン」のメンバーだぜ」 トレイン「…何ソレ?全然知らねェ」 不良1 「てめェなんぞに用はねェんだ!!そこで死んでな!!」 トレイン「…フッ」 ナレ   一瞬の隙をついて1人の不良の顔面に、膝で攻撃した 不良2 「…え?…」 ナレ   トレインの殺気が体に染みつく 不良1 「う…おおおァ!!!」 ナレ   銃を撃つが、全くと言うほどトレインには当たらなかった 不良2 「何だァ!?銃弾が…見えてんのか、コイツ!!?」 木の上のトレイン トレイン「よーーくわかったぜ…全員、入院志望者なんだな?」 バキッドカッガッ……… 店内 リンス 「………強い…あんなチンピラじゃ話にならないくらい…本物のようね…」 スヴェン「さっきとはうって変わって……冷静だな、お嬢さん。本当の事を話してくれ。あんたは一体何者だ…?」 リンス 「え…?…だから、私はあの人達に襲われそうになって…」 スヴェン「…そうかい…なら!!…何で懐にある…こいつで追っ払わなかったんだ…?」 ナレ   スヴェンがリンスのジャケットの裏にある銃を指して言った リンス 「…気付いてたんだ…めざとい男ね…」 スヴェン「服の上からでも銃を持っているかどうかくらいよく見りゃわかるさ。素人の護身用にしちゃ、      少々でかすぎるしな…それに…      変装してる人間を警戒するなって方が無理ってモンだぜ」 リンス 「………」 不良1 「ぐえッ!」 トレイン「…さぁて、まだやんのか?」 不良2 「…く…何だよコイツ…こんな強えなんて聞いてねェよ…」 不良1 「ジョーダンじゃねェ…話が違うぜ!!こんな芝居にこれ以上つきあってられるか!」 トレイン「……芝居ね…どういう事か説明してほしいなァ…オジョーサン」 リンス 「…全く、大したものね、あなたも…あなたの相棒さんも。苦労して入手した情報がガセネタじゃなくて安心したわ。      …気に入ったよお二人さんvvお察しの通り!今の奴らをし向けたのは私自身。かるーいイタズラ心ってヤツよ      あなた達が本物か確かめるために、地元のチンピラに声をかけて一芝居うったの。ちょっと色気使ってせまるだけで      いいなりになってくれるんだからカワイイよねェあ!この変装はいつもの事なの。気にしないで。      素顔が売れると仕事がやりずらくなるからネ」 トレイン「…………誰だ、お前」 リンス 「…リンス。リンスレット・ウォーカー、盗賊なの、ご存じない?」 スヴェン「…!リンスレットだと…?」 リンス 「ねェ、お二人さんは今掃除屋…なんだよね。私と同盟を組まない?…素敵なビジネスの話があるのよ」 トレイン「ビジネスぅ?」 リンス 「あなたの力が必要なの……かつて、抹殺者(イレイザー)として、世界の要人に恐れられた黒猫(ブラックキャット)のね…」 第3話終了