★BLACK CAT−2 ★                         
                         


ナレ  「BLACK CAT第2話・クロノスからの使者」 クロノス「……黒き猫よ…自由な意志を持つ権利など、お前には存在しない…      お前は、我らクロノスの…飼い猫にすぎぬのだから…」 トレイン「猫は…自由に生きるもんだぜ……」 とある街のレストラン スヴェン「…トレイン…トレイン!!(だんだん大きく)」 トレイン「…んあ?」 スヴェン「んあ?じゃねェよ。ちゃんと見張っとけって言っただろうが」 トレイン「だってスヴェントイレ長ーんだもんよう、便秘?」 スヴェン「ヘアスタイルを直してたんだよ!」 トレイン「いつもボーシかぶってるクセに…」 スヴェン「…ったく、奴を取り逃がしたらどうするつもりだ?大体アイツを捕まえようとぬかしたのはてめェだぜ」 トレイン「わかってるって♪」 スヴェン「パド・リード伝説の食い逃げ犯、名を変え顔を変え、現在までにおよそ二千を超える飲食店で犯行をかさねている。      「俺に食い逃げができない店はない」がモットー…。とっつかまえても三日分のメシ代にもならねェ上に、       現行犯で捕まえねェと意味がねェときた。アホらしい…」 トレイン「まぁまぁw奴は逃げ足に自信があるらしくてあるらしくて一度も捕まったことがねェんだ。      そうゆう奴のハナッぱしらをへし折ってやるのも楽しいじゃんか」 スヴェン 「もの好きな…」 トレイン 「まァ見てなって」 外。電話ボックス クレヴァー「…はい、目撃情報は本物でした。すでに確認済みです。…わかっています。使命は必ずはたします。       全ては我らが「クロノス」の輝ける未来のために…」 ガチャ クレヴァー「……探しましたよ、黒猫(ブラックキャット)」 レストラン パド   「………」 店員   「あの〜お客様、今ので合計十万イェンを超えてしまいましたが、代金の方は…」 パド   「金はねエ!!」 ナレ   犯人は、テーブルをひっくり返して、逃げ出した 店員   「は*ぶフゥ!!……く…食い逃げだァ〜〜〜〜っ!!!!」 トレイン 「動いた!スヴェン、支払い頼む!」 スヴェン 「何ぃ!?ちょっ…おい、トレインッ!!俺はもともとメシ食う気はなかったから小銭しか持ってきてねェんだぞ!!」 ナレ   あたりからは、冷たい目線がスヴェンに集まった スヴェン 「はっ!!……!!ま、まてぇ〜」 店員   「また食い逃げだーッ!!!」 トレイン 「まちゃーがれーっ!!!」 パド   「はぁっはぁっ…何だアイツ…」 トレイン 「オレから逃げようなんて100万光年(?)はえェーぜ!!!」 スヴェン 「トレイン!!」 トレイン 「ありゃ、スヴェンちゃん早いな」 スヴェン 「てめーのせいで、俺まで食い逃げ犯になっちまったじゃねーか!」 トレイン 「え?スヴェン食い逃げしたの?」    スヴェン 「メシ食ったのはてめェーなんだぞっ!!」 トレイン 「まァいいじゃねーか、ヤロウをとっ捕まえりゃ、店の連中も許してくれるよきっと」 スヴェン 「そのお気楽思考、何とかしろっ!!」 パド   「はっはっはっは…しつこいヤツらだな…!?」 ドス 2人   「!?」 クレヴァー「…こんな小物相手に…何を遊んでおられるのですか?トレインさん…」 トレイン 「!!……クレヴァー」 スヴェン 「何だ…?知り合いか?」 トレイン 「ああ…飼い猫時代の…後輩みたいなもんかな」 スヴェン 「……じゃあ…「秘密結社」(クロノス)の…」 トレイン 「…スヴェン、悪ーけど、少し外してくれるか?」 スヴェン 「…仕方ねぇか…俺はアイツを病院に連れていくぜ、…まだ助かる見込みはあるはずだ」 トレイン 「…頼む」 スヴェン 「………」 クレヴァー「…正直驚きましたよ、あなた程の人が掃除屋なんかで生計を立ててるなんて…」 トレイン 「…俺も正直驚いたぜ、クレヴァー。あのお前が…ためらいもなく人を刺せるようになってるなんてな…」 クレヴァー「あなたの様になりたくて…がんばりましたから…」 トレイン 「………」 クレヴァー「この2年間…ずっとあなたを探していました」 トレイン 「へェ…何で?」 クレヴァー「あなたに戻ってきてほしいからです、黒猫(ブラックキャット)…あなたが失踪して二年…クロノスは今や       世界経済のお三分の一を裏で牛耳る巨大組織に成長しました。…だが、未だ組織の敵は多い…       あなたという戦力を…まだクロノスは必要としています」 トレイン 「よせよ…これでも俺は公式記録では二年前には処刑された事になってる、今更関係ねェはずだ」 クレヴァー「………長老会はこう言ってましたよ。組織の幹部として世界を掌握できる地位を与えられながらそれを      しようとしないあなたは理解できないと…もしかし、今もあの男を探しているのですぁ?      あなたの大切な人の命を奪ったあの男を…」 トレイン 「…………関係ねェよ」 クレヴァー「トレインさん…」 トレイン 「俺がクロノスを抜けたのは、任務に従うだけのつまらねぇ生活に嫌気が差したからだ。       黒猫は一度死んで野良になった…。…もう飼い主はいらねェのさ…」 クレヴァー「……!!…そう…あなたならきっとそう言うでしょうね…でも!!」 ナレ   クレヴァーが銃を取り出し、一発トレインの頬を掠めていった トレイン 「…………何のマネだ?」 クレヴァー「連れ戻せないなら……殺せ……それが長老会の命令なんです…!」 トレイン 「偶然の再会とは思わなかったが…やっぱ任務で来たのか…」 クレヴァー「…あなたはクロノスの内情を知り尽くしている…野放しにするのは危険なんですよ…       クロノスをおびやかす不安要素じゃ全て、排除しなければならない…あなたが戻らないなら…       この手で俺が…あなたを…撃つ!!」 トレインの回想 トレイン 「………」 クレヴァー「…トレインさん…(優しく微笑む過去のクレヴァー)」 回想終 トレイン 「…ほんと…変わったんだな…クレヴァー…」 クレヴァー「…よく考えて決めて下さい。クロノスに戻るか……ここで俺に殺されるか…」 トレイン 「俺は自分の生きる道を変えるつもりはねェよ!それに…お前如きに殺られるつもりもねェ…」 クレヴァー「……今の俺を昔の俺と同じに思っているのですか…?俺はこの二年間…クロノスの抹殺者(イレイザー)として、       数えきれない程の死線をくぐってきた…掃除屋になりさがり、あんな小物を追いかけ回して       ヘラヘラしていたあなたとは違うんだ!!」 トレイン 「…任務のために自分をけずって…そんなにやつれちまって…満足かよ」 クレヴァー「!!」 トレイン 「考えた方がいいのはお前の方だぜ…クレヴァー、抹殺者(イレイザー)なんかお前にゃ似合わねェ…」 クレヴァー「…いうな…俺は…俺は…俺はあんたを…!!!!!」 ナレ   ほんの数秒のうちに、クレヴァーが引き金を引いたが、トレインの速さに負け、打ち返されてしまった 回想 クレヴァー「トレインさん!俺…あなたのようになれると思いますか?」 トレイン 「…バカ言うな。なっても何の特にもならねェよ…」 回想終 トレイン 「…ホントに…バカだよ…お前…」 街・スヴェンの待つ場所 スヴェン 「よォ、…あいつはどうした?」 トレイン 「……行ったよ」 スヴェン 「−−−−−−……そうかい。じゃ…行くか…」 トレイン 「おうっ」 スヴェン 「お、そーだ。…あの食い逃げ野郎一命はとりとめたぜ。       何とか報酬(ギャラ)も手に入ったし…メシでも食うか?」 トレイン 「マジか!?じゃあ高級海鮮料理のフルコースがいいなっ♪」 スヴェン 「調子にのんなっ!!」 第2話終了