友 よ さ ら ば







さらば、さらば友よさらば
別れ行く明日此処に来たりぬ。






其れはシャーマンファイトの事の様だった。
戦えば死に行くものも居て、生にしがみ付こうと足掻く者も居る。
人間というのは我侭な生き物だというのは十分に承知していたが。 この光景は酷かったと思う、普通に見たのならば。

「…ぉーい蓮!此処に居たのか!」

「…何処に居ようと俺の勝手だろう。」

「探してたんだよ!どっか行くときはなあ、行き先と帰る時刻と同伴者の名前言ってから行けよな!」

「同伴者など居ないだろうが!」

ああ血なまぐさい臭いがまだ鼻につく。
シャーマンファイトを見た後は気分が悪くなる(其れが例え自分が戦闘した後でも、だ)。

「…なあ、なんかあったか」

「…別に、何も無い」

「嘘だろ。何かあっただろ絶対」

「…煩い!無いと言ってるだろうが、しつこいぞ、ホロホロ」

「…なんだよ。せーっかくこの心優しいホロホロ様が、相談にのってやろうと思ったのによ」

文句を言われても困る。
俺はこの男を放っておいて、泊まっている場所へ戻ることにした。

「なーなー。なんかあったのかよ」

「…あっても貴様には言わん」

「!?何でだよ」

「フン。貴様では頼りないからに決まっているだろう」

「何を…」

ホロホロは暫く唸っていたが(貴様は犬か)。
其の後疑問符を頭に浮かべて

「…そーいや俺、蓮のこと全然知らねえじゃねーか」

と一言漏らした。

「…そうか。なら余計なことに首を突っ込むな」

「!?ああ?何の関係があんだよ」

「…俺の問題に首を突っ込むなと言っているのだ!下手に心配されたりして足手まといになるのは困るからな」

「…テメェなあ…」

別に言ってもいいことなのだとは思う。
だが自分の弱さを暴露するようで、何か言い難いものがあるのだ。
下手に心配されるのが嫌なのも事実だが、何処かで誰かに心配されたいという思いもある。
しかし、一体何の為に-----?

「…とりあえず、もう寝ることにする。明日も試合はあるしな」

「…そーか。なあ蓮。」

「何だ」

「お前さあ、口ではそう言ってるけど、ほんとは誰かに心配して欲しいんじゃねーの?」

「-!」

「お前さ、そーいう風に言うの反則じゃねえの?何事もお互い打ち明けるってのがチームメイトってモンだろ」

「…」

「おい蓮!聞いてんのかよ!」

「…そうだな。」

「ああ?」

「話してやろうか?俺は…ただ、貴様たちと離れることになるのかと思っただけだ」

シャーマンファイトでチームを組んだとしても、シャーマンキングになれるのは1人だ。
当然、チームを組んだ者とも戦うだろう。
此れは、プロレスでの一種の試合形式「バトルロイヤル」に近いものがある。
そう、自分が王者になる為に仲間を利用する。
殺していく。
其れしか出来ないのだ。
明日にはもう、ホロホロやチョコラブ、葉たちと別れなければならないかもしれないのだ。

「それだけだ。わかったか?」

「おお。わかったけどよ。死ななきゃまた会えるんだしさ。それでいいんじゃねえ?」

「…まあ、そういうことにしておくか」

「ナヌッ!?」

とりあえず今はこのままで。




有難う一三〇〇打。


さらば、さらば別れゆくも 思い出は永久にさらじ消えまじ。


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ひい。話がまとまってない。
恐れ多くも恋嘩様に捧げさせていただきますです。
キリ番踏んでくれてありがとー。
今度また遊びに行くからねー。(HP)
ちなみに冒頭の言葉は歌の歌詞。
ムツキが卒業式で歌いました。
確か題名は「友よさらば」。(そのまんま/寒/私が)