微 笑 み は 消 え な い



アナタは何時も笑っていた
僕のすぐ傍で
触れてはいけないあの位置に
触れられもしないあの位置に
あなたは何時も居て手を振っていた。
僕にだけに笑いかけていたと信じていたい。


アナタの為に僕は医者になりました


其れなのに


アナタは最期まで笑っていた
アナタは僕を見て最期まで微笑んでいた
其れは僕の心に傷跡を残すと同時に
僕の中の消えない笑顔になった

死んでもアナタは美しかった

でもやはりアナタの居ない生活には耐えられないかった
死を克服するなど出来ないことは解っていてもやめられなかった
もしかしたらという可能性を捨てきれず引きずっていった
アナタは僕を軽蔑しますか?



あの少年に出会ってから
アナタのことでボロボロだった僕が少しはマシになれた気がします。
アナタを捨てきれずに、其の美しい屍を武器として操る僕を
アナタは変わってしまったと嘆き苦しみますか?
僕は少しでもアナタと一緒に居たいから
武器にしてまでもアナタと一緒に居たいから
だから僕は心を鬼にした
本当は美しいアナタの屍に傷一つつけたくはないのだけれど



「なあファウスト。お前も変わったなあ」
「何がデスカ?」
「だってよー、オイラと対戦したときさ、目が死んでたんよ。」
「目が…死んでタ?」
「おう。でもな、今はすっげえ生き生きしてる。何かあったんか?」

葉くんは僕に生きがいを与えてくれました。

アナタの微笑みはまだ僕の心の奥に刻みついています
多分其れは僕の一生涯のうちにとれることはないでしょう。
しっかり、刻み込んで。
アナタの癖も動作も長い睫も綺麗な髪も。
僕の心に、何時までも、絶えないように




微笑みは消えない。


有難う二五〇〇打
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此れはSSというよりSSSと言う感じですね。(スペシャル・ショート・ストーリー/寒)
2500HITを踏んでくださった十文字様に差し上げますです。
というか…こんな激短い文差し上げていいのか自分★
見捨てられても文句は言えない状態ですナリ…アワワワワ。
兎に角、十文字様有難う御座いました!結構ファウストは面白かったので、また踏んでくださいね!(何