こんな日だけは蘇ってこないで・・・
俺の記憶・・・







 



 



 



今日からアイツと同じ学校に通う事になった



アイツはきっと俺の事なんて覚えてない



俺がどんな事されてたなんて知らずにのうのうと生きてくんだ・・・・



 



 



 



 



デカイ・・・・・・
その一言にかぎる
編入試験の時先生に誘導してもらったのだがそれでも迷いそうになった
そんぐらいデカイ氷帝学園
(おばっちゃま学校なんてガラじゃねーっつの・・)







登校時なので生徒がかなりいる
やっぱり見慣れない顔がめずらしいのか皆ジロジロ見てくる

(そらそーか)

しっかし・・・・金持ちばっかの学校か・・・
やっぱ傲慢な奴が多いのかな?
まぁ・・別に俺にはカンケーねぇけど・・



望まないから・・・・
友達がいなくてもいても変わりがない
痛いのが終わる訳でもない
それだったら最初から望まなければいいんだ
(裏切られ無いなんて言い切れないだろ?)
だから・・・・・望まないんだ・・



 



 

六月なのになんだか暑い
つくずく自分でも変な時期に来たと思う
(いつ入ったって変わりはねーけど)
は頭が良い方だ
と言うか氷帝学園の編入試験に受かったぐらいだし
授業に遅れるなんて事は無い
むしろ上位三位以内にはいる
・・・(前の学校と同じくらいか?ココの偏差値って?)



そんな事を考えてたら皆とは違う方向に歩いてたらしく・・・・・



 



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



もしかして・・・・・・・・・・・・



 

迷った・・・・・・?



先ほどまでいた生徒たちが回りには人っ子一人いない

(おかしいな・・・)
おかしいのはの方向感覚だ
気付いてないのはちょっと痛い(汗)



遠くの方に何かのコートがあるのが見えた
(行ってみるか・・・)



 


歩く事10分・・・・・・



 



(つーか・・・・広すぎて遠いんだよ!・・・)
逆切れもしたくなる様な広さ

緑が多かった



 


そこにあったのは



 


テニスコートだった・・・・・

幼い日に見慣れていたコート



(嫌なトコ来ちまったな・・・・)


テニス・・・・

そういえばやってた気がする・・・



あーでも俺楽しんでたよなー・・・



でも何か思い出したくない・・・

あの頃が一番良かった・・・のに?・・



じゃあ何で思い出したくないんだ?



 



・・・・・・・・・・



 



あぁ・・・・そうか・・



アイツもやってたんだ・・・テニス



「あの・・・・」



ボッーとそんな事を思い出し始めた途中だった
長太郎と出会ったのは・・・・

転校初日に会った彼は俺にとって大きい存在になるなんて思いもしなかった
俺にとって長太郎は大切な存在



 



 



 



 



「あの!」



ビクッ



「あぁ!すいません!驚かせちゃって!」



慌てて振り向くとそこには銀髪のデカイ奴が立ってた

(三年か・・?)



「・・・・・・・・・」

「・・・・・えっと・・・・・(汗)」

「・・・お前は・・・誰だ?」



思いっきり睨んだ



思わず警戒してしまう
怖いんじゃない・・・怖いんじゃない!!
普通の男じゃねーか・・・
アイツ等とは違う・・・


「俺は鳳長太郎です。えっと・・君は?」
「・・・・・2年の・・」

「2年生・・?俺もだよ!でも見かけない顔だね?」

そう言って長太郎は俺の顔を覗き込んだ



人懐っこい笑顔が印象的だった



「あぁ・・・・転入生だからな・・」

「へーそうなのか・・・でも何でこんなトコにいるんだ?」

「・・・・・・・・迷った・・・・・・・/////」



「えっ・・・・・何?」



(コイツワザトじゃねェよな?)



(ワザトだったらぶっ殺す・・・・・)



 


こういう奴って笑顔浮かべながら平気で黒い発言したりするんだよね・・・・By管理人



 



「迷ったんだよ!!////」



俺はやけになってソイツの顔を睨んだ



(恥ずかしい・・)



「あぁ・・そうなんだ・・・(笑)」

ムカッ!


「笑うな!!」


「ごめん(笑)。まぁ無理も無いよ。ウチの学校広いしね」(ニッコリ)


「そうなんだよ!・・・つか無駄に広すぎだっつーの!・・」


「うん。迷わない様に俺がつれっててあげるよ」


また長太郎は人懐っこい笑顔を俺に向けて手をさしのべてくれた


「・・・・・・・・////サンキュー・・//」



「ん?気にしなくていいよ。
(いきなし呼び捨て!?)



長太郎の手が大きくてあったかかった

何だか懐かしい思い出が蘇ってきそうな感じ・・



 



お父さん・・・・

お父さん?!

・・・・・・・・・・・・



幼い日の記憶

忘れられない記憶・・・



 



心地良い手を離したくはなかった・・・


離してしまったらあの時みたいに無くなっちゃう気がしたから・・



「・・・・・・・」



?なんか具合悪い?」


「・・・へ?何で?」


「イヤ・・何か顔色悪いし・・・・・」


長太郎は心配してくれるのか・・

「んー平気だって・・ちょっと疲れただけ」



俺はこんな彼に心を許した

好きだって思った

でもこの好きはloveじゃなくてliku



「そっか・・・ちゃんと休めよ?」



「うん。長太郎・・・・・」



「何?」



「あんがと」



長太郎は少し驚いて目を丸くしたけど

その後ニッコリして



心地よい風が吹いた



長太郎の首にかかってたクロスのネックレスが少し揺れて・・・



「どういたしまして」



風が気持ちいい・・・



 



こんな日は嫌いじゃない



こんな奴は嫌いじゃない



 



 



後書き

チョタ出現。次はチョタ視点で。