失敗したっていいよ。

やり直しは、何度でもきく。

でも、もし。

お前が何もかも嫌になった時は。

その時は俺が・・・・。










EASY MISS









もう寝ようかと思ってた時。

いきなり玄関のドアを叩く音がした。

面倒だったけど、とりあえずドアを開けてみる。

カチャッ

「カカシ〜ッ・・・!!」

勢いよく俺の胸に飛び込んできたのは・・・。

「・・・。」

「もー嫌だっ!もー限界!」

「どーした?こんな時間に。」

「聞いてよ!仕事でね・・・。」

「ま、とにかく中へ入れ。」

玄関先でわめくをなだめて、

なんとかリビングまで引きずっていく。

それから疲れた顔のを椅子に座らせて、

グラスに水を注いでの前に差し出した。

「お前、こんな時間まで飲んでたの?」

「え?なんでわかるの??」

「・・・お前、酒臭いよ。」

だいたい顔が真っ赤になってるから、それで分かるっつーの。

「で。どーした?」

俺の言葉にうつむいて、は愚痴を言い出した。

仕事の話。

ひたすら仕事の話。

どこまで行っても仕事の話。

要領良く仕事ができない自分自身の事。

今日やらかした些細なミスの事も。

グラスの水が無くなる頃になって、

はぼそっと呟いた。

「今の仕事、やめちゃおうかな・・・。」

こりゃ、どうしようもないね。

。」

急に真剣になった俺に、は驚いたみたいだった。

「な、なに?」

「甘い事言ってるんじゃないよ?」

「え??」

「誰だってミスする事くらいあるだろ?」

「・・・うん。」

「俺だってそうだよ。間違いは誰にでもある。」

「そんなのわかってるよ。」

「俺の所に来て、そーやって愚痴を吐き出すのも別にいいよ。」

「・・・ご、ごめんね。」

「俺が言いたいのはさ。」

「うん。」

「過去の失敗をいつまでも引きずるなって事。」

「・・・・。」

「明日からまた頑張ればいいよ。やり直す事はできるんだからさ。」

「・・・・うん。で、でもさ・・・。」

それでもまだグダグダと続けようとする

俺はガタンと椅子を引いて立ち上がった。

はその音にビクッと反応した。

おかまいなしに、俺はに近づく。

「・・・カ、カカシ?!」

「お前ねぇ・・ちょっと仕事の話から頭をそらした方がいいよ。」

「ごめん、怒った??」

「大体、俺寝ようとしてた所なんだよ?目、覚めちゃったし。」

「・・・ごめんなさい・・。」

「悪いと思ってんの?」

「・・・・は、はい。」

「じゃ、責任とってもらおうか。」

きょとんとしているを抱き上げる。

「カカシ?!責任とるって??どーやって??」











「もちろん、ベッドの中で。」










だって、お前の頭ん中空っぽにするには

こーするのが一番デショ?








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