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伝えるか否か、その思い
月に光が帯びてきた帰り道。
無言で歩きながら、隣の奴に視線を送る。
いつも一緒に帰っている、あいつに。
いつだろう。その人を好きになったのは。
もうそんなことも思い出せないほど、近くて遠かった気がする。
気付いてよかったのか、気付かなければ良かったのか。
毎日迷って、毎日悩んで、毎日苦しんで。
もう、この想いが全て、雨のように流れてしまえばいいのにと。
何度も、何度も。何度思ったことか。
「どうした?」
見られていることに気付いたそいつが、俺の顔を覗き込んでくる。
心配してくれることが、嬉しいなんて変だろうか。
「なんでもないよ」
笑顔でそう答えるしか、自身は術を知らない。
何故だろう。こいつを好きになった理由。
もうそんなことも思い出せないほど、近くて遠かった気がする。
伝えるべきなのか、伝えないほうが良いのか。
「手、繋いでもいい?」
少し驚いて頷いてくれた君の手を、やさしく握ることしか出来ない。
どうして自分が不器用なのか、時々恨めしく思うけど。
それでもやっぱり、おまえが好きなんだ。
誰と誰の話?とか考えてみると??? 一人称が全部違うことに気付いた方は果たしているでろうか・・・? っていうか、本当に誰と誰??(汗) 実はこの小説、テニプリサイトにもあります。(爆) けど、電童キャラでもいけそうだったので・・・。 普通、こういう人ってこういうことで悩むんでしょうね。 今回、現実味を帯びさせてみました。 気持ちが伝えられないもどかしさ・・・って感じかな? |
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