ゲンちゃん・闘病記

2000年6月21日にホームセンターで購入してきたミドリガメ7匹の中に、

ひとり元気のないチビガメがいました。

元気になるよう、ゲンちゃんと名づけましたが、いまだに病魔と闘う毎日。

それでも、すこしずつ良くなっていく!と信じて、日々治療に励んでいます。

 

ホームセンターの新聞広告でミドリガメが安売り(580円が350円)されているのを見て、

残っていた7匹すべて買い占める。

このホームセンターはカメの管理が悪く、7匹のうち2匹が、首の付け根に白いできものがある。

さっそくイソジンで消毒。

水槽も他の子達とは別にする。

 

 

2匹のうち1匹のほうは、水槽内をどすどす歩き回る暴れんぼう。しかもすごい食欲。

傍若無人な行動から「親分」と名づける。

いっぽうゲンちゃんは、できものは治まってきているがあまり食欲はない。

始終、じっとしている。

 

一日2・3回のイソジン消毒が効いたのか、できものはほとんど目立たない。

2匹とも大部屋に移す。

親分はさっそく「エサくれ〜!軍団」の中心として活動し始めるが、ゲンちゃんは石の上でじっとしている。

たまに水中にいるときにエサを落とすと、食べるときもあるが、「フ〜・・・」と

ため息をついて無視することが多い。

大部屋でみんなとお昼寝中
早く、みんなと会えたらいいね
いちばん奥がゲンちゃん

 

ゲンちゃんはイソジンの副作用で食欲がないのか、大きな(といっても4〜5センチ)カメに

おびえているのか分からないが、別ケージに移す。

 

夜中、ゲンちゃんのケージをのぞくとゲンちゃんが、ケポケポ・・・と餌付いている。

石の上にあがり、目を見開いて、かなり苦しそうな様子。

どうしていいのかわからず、しばらく様子をみていたら水の中にはいり、

プクプクプク・・・・・とおならをした。

どうやらおなかにガスがたまっているみたい。

カメをみてくれる動物病院をネットとタウンページで必死に探す。

カメのメーリングリストにゲンちゃんのことを投稿。

どなたか良いアドバイスを〜!

明朝、いそいで病院に連れて行くから、それまでがんばって!

ケポケポは2・3時間つづいた。

 

タウンページでめぼしを付けていた病院へ電話。

「カメも診ていただけますか?」

「はい!連れてきてください!」

との明るい返事に希望をもって、ゲンちゃんを連れて病院へ。

道が混んでいて、1時間もかかってしまった。

ゲンちゃんの体力が心配。

あまりにも小さな患者さんに先生も戸惑いを隠せない様子。

昨夜からの状況を説明すると、

「とりあえずレントゲンとりますね」

ゲンちゃんはレントゲン室へと連れていかれる。

ラブラドールやシーズーを連れた人たちに混じって、待つこと10分・・・・

診察室によばれ、ゲンちゃんのレントゲン写真を見せられる。

先生「この子の体のなか、空気だらけなんですよ。レントゲンも真っ黒にしか写っていないでしょ!」

カメのレントゲン写真なんてみたことないし、そう言われればそのような・・・・

「おそらく体にガスが充満していて、それで苦しんでいるのだと思いますよ」

「治療はできないんですか?原因は?」

「購入してすぐに発病したということは、店側の管理が悪かったのでしょう。

まだこんなに小さいので、投薬も注射もできませんし、治るのは無理でしょうね」

わたし、半泣き・・・・それを見た先生、あせって

「とりあえず、抗生剤を渡しますから、飲ませるように努力してください。

残り少ない人生(亀生?)大事にしてあげてくださいね。」

そして、診察室を後に。

帰りの車の中、シクシク・・・・と悲しむわたし。

「このまま苦しむゲンちゃんを、みているだけなんて、耐えられない!

もっとカメに詳しい病院をさがそう!」

帰宅してみると、メーリングリスト仲間から励ましやアドバイスのメールが!

それらを読んでいたら、メソメソなんかしていられない、別の病院を探そう!という気に。

以前、うわさを聞いたことがある林屋動物病院へ電話。

ゲンちゃんの状況、病院で言われたことなどを伝えると、

「撮った方向にもよりますが、カメのレントゲンはふつう真っ黒ですよ。

たぶん胃腸炎を起こしているのだと思います。胃腸の働きを活発にする薬などの投与で

治るかもしれません。いちどお越しください。その時はうんちを持ってきてくださいね。」

あー、やっぱり諦めないでよかった。

明日、また病院行こうね、ゲンちゃん!

 

朝いち、ゲンちゃんとゲンちゃんのうんちを持って林屋病院へ駆けつける。

副院長先生(女医さん)に診てもらう。

検便をしたら細菌がたくさんいることが判明。それも活発なやつが。

モニターで顕微鏡の画像を見せてもらったら、素人目にも大変なことがわかる。

先生は温浴をすすめてくれた。

一日3回の温浴、その時にエサをあたえること。

そして、総合ビタミン剤をケージの水に1滴まぜること。

体重を計ると8.2g。

てきぱきした対応に、なんだか安心して帰路についた。

帰宅して、すぐに温浴を試してみた。

すると、うんちとプーが出た!

温浴は胃腸を活発にするみたい。

まずはひと安心。

 

 

 

ゲンちゃんは温浴させるといい感じになるときもあれば、逆にケポケポが始まってしまうこともある。

今日もひどく苦しんでいた。

また病院へ行こう。

 

 

夕方、ゲンちゃんを連れて林屋病院へ。

「食欲はでてきたのですが、まだケポケポするんです。」

体重を計ってみると7.8g。前回よりも減っている!

「胃腸を活発にする薬があるので、そちらも処方してみますね。」

ここの病院は、体重から割り出し、薬を希釈して、

小さな注射器にココマデというラインをひいて、渡してくれる、丁寧さ。

いい病院にめぐりあえてよかった!

 


赤いラインが目印

 

ゲンちゃんが栄養失調になるのを懸念して、エサと薬の与え方を改善。

小さくしたレプトミンに薬をしみこませ、よくふやけたところで楊枝にさし、

ゲンちゃんの鼻先に・・・・

うまくいくかなぁ、と思っていたけれど、パクッと勢いよく食べてくれる!

薬、まずくないの?と思いながらも、一日分のノルマ達成!

エサを鼻先にもっていくと・・・・ パクッ!

 

 

温浴させると、ケポケポと餌付くことがあるので、一日2・3回、

水換えのときに、ごくぬるめの湯にいれてあげるようにした。

エサもよく食べるようになり、おっきなうんちも毎日するようになってきた。

一時はやせて、目がとびでて、ギョロ目になってしまったけれど、すこしふっくらして、

またかわいらしくなってきた。

 

 

一日に薬をしみこませたレプトミン(大)1.5個を食べ、おっきなうんちをする。

習慣づいてきたので、安心しているけれど、一日中ほとんど水中で寝たっきり・・・・

ほかのミドリガメのように「エサくれ〜!」とアピールしてくれないかな。

 

月〜

 

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